サムネイル画像引用元:赤本公式@過去問(https://twitter.com/akahon_official)
赤本と言えば、受験生とは切っても切り離せないワードですよね。
大学受験を経験したことがある人ならだれもが耳にする言葉です。
それほど馴染みのある存在ではあるものの、「いつから取り掛かればいいの?」や「何年分やればいいの?」など、その正しい使い方についてはあまり深く知らないという学生の方も多いと思います。
そこで今回は、実際に赤本を使って受験勉強をしていた私がそのあたりについて徹底的に解説していきたいと思います。
赤本とは?青本や黒本との違いは?
そもそも、赤本とは何なのか、青本や黒本というのもあるらしいけど何が違うのか。
その辺について解説していきます。
赤本とは?
赤本とは「教学社」の出版している過去問集です。
赤本というだけあって本当に真っ赤な本です(笑)
主に大学別で発売されていますが、旧帝大や早慶、MARCHといった有名大学は学部別や科目別に発売されたりもしています。
掲載されている分量は最大で25年分にもなります。
対策方法や傾向分析まで記載されているので志望校を徹底攻略するのには持って来いのアイテムとなっています。
赤本と青本や黒本の違いは?
赤本のほかに、駿台の青本や河合塾の黒本も過去問集も有名です。
赤本と青本、黒本の違いは大学の数と掲載年数、解説の詳しさになります。
赤本はほとんどの大学を網羅していますが、青本や黒本は有名大学しか扱っていません。
また、掲載年数についても、赤本は最大で25年分というように、他の二つに比べても多いです。
青本や黒本にも赤本より勝っている点が解説の詳しさです。
駿台や河合塾の大学入試のプロである予備校講師が徹底的に解説をしています。
ですが、総じて見ると、赤本にも解説自体は記載されているので掲載年数が充実している赤本を使うのが主流と言えるでしょう。
赤本を使う目的は?
赤本を使う目的は何なのでしょうか?
実際に赤本で過去問演習を始める前に、そこのところをしっかり押さえておきましょう。
赤本を使う目的は主に以下の三つが挙げられます。
- 自分の現状を知ること
- 問題の傾向をつかむこと
- 本番の予行練習をすること
自分の現状を知ること
今現在、自分は志望校の問題をどの程度解けるのか、現状を理解しておくことはとても大切です。
最終的には合格点を取る力が必要ですから、その目標値と現在の力の差をしっかりと把握しておくことが重要です。
問題の傾向をつかむこと
過去問を解いていると、その大学がどのような形式でどのような問題をよく出題しているかがわかってきます。
その傾向をつかめれば、対策の効率がぐんと上がります。
本番の予行練習をすること
過去問を通じて本番さながらの練習をすることができます。
実際に過去に出題された問題を解くのですから、実質的に入試と同じです。
模擬試験として勉強に取り入れると効果的です。
赤本は何冊必要?
さて、過去問演習として利用する赤本ですが、何冊買えばいいのでしょうか?
結論から言いますと、第一志望校の全科目分買えばいいと思います。
科目別に販売されていない場合は、学部別に買えば大丈夫です。
ですから、少ない人で1冊、多い人で3~4冊買えばいいことになります。
ここで、「第二志望や併願校の分は買わなくていいの?」と思う方もいるかと思いますが、買わなくて大丈夫です。
過去問演習にはものすごく時間もかかりますし、赤本は1冊の値段も結構高いです。
ですから、併願校などの対策は学校に過去問があればそれを利用したり、ネットで調べるなどして、多くて数年分解けばいいと思います。
自分が本当に行きたい大学の対策を徹底することが最優先です。
赤本はいつから取り掛かればいい?
赤本はいつから取り掛かればいいのでしょうか?
早すぎても全く解けなさそうだし、遅すぎても対策が間に合わなさそう...
多くの受験生の方はこのように思うのではないでしょうか。
結論から言いますと、人によります。
基礎固めがしっかりとできている人は3年生になってからすぐに解き始めてもいいですし、2年生から解き始めてもいいです。
ただ一つ大切なことは、3年生の夏休みまでに1年分でもいいので、1度は解いておくということです。
早い段階から第一志望の大学の過去問に触れておくことで、合格するためにはどんな問題が解けないといけないのか、形式はどんな感じかなど、傾向がつかめます。
ですから、そこから逆算することで勉強効率を上げられます。
仮に基礎が定着していなくても志望校の過去問に早い段階から触れておきましょう。
そして、大学にもよりますが、本格的に過去問を解いていくのはセンター試験(現共通テスト)後でいいと思います。
あくまで大学によります。
難関大学のように、二次試験の配転が高い大学は早い段階から過去問演習をしていくことが望ましいですが、それ以外の大学は基本的には共通テストの後でかまいません。
そのときまで基礎学力をしっかり定着させておきましょう。
赤本は何年分解けばいい?
さて、赤本について、いつから取り掛かればいいかは分かったところで、次なる疑問が一体何年分解けばいいのかということですよね。
結論から言いますと、赤本はある分全部を解くことが望ましいです。
仮に25年分あるなら25年分全部解ききるべきだということです。
過去問演習で一番大切なのは、出題形式や傾向になれることです。
5年分解いた人と20年分解いた人とでは、試験への慣れが全く違います。
一年分を何度も解くことも大切ですが、過去問においては網羅性もかなり大切になってきます。
赤本の効果的な使い方
赤本に取り掛かるタイミング、解く年数までわかったところで、最後に私が受験期にしていた効果的な使い方について解説していきます。
結論から言いますと、赤本を使うときに以下の3つのポイントを押さえておくといいです。
ポイント
- 時間を測って解く
- 頻出単元・問題を洗い出す
- 記述問題は添削を受ける
一つずつ解説していきます。
時間を測って解く
過去問演習で大切なのが、試験同様に時間を設定して解くということです。
実際の試験では決められた時間内で解く必要があります。
その緊張感になれるためにも、必ず時間を設定して取り組みましょう。
頻出単元・問題を洗い出す
過去問を解いていると、良く出題されている単元や問題が必ず見つかります。
それらを洗い出してみましょう。
その大学の出題傾向を理解して、頻出の箇所を重点的に対策しましょう。
もし仮に頻出の単元が苦手分野であったら、他の問題よりも繰り返し解いていくべきです。
記述問題は添削を受ける
二次試験では、記述問題が中心に出題されることが多いです。
記述問題は必ず先生の添削を受けてください。
特に英語は添削が命になります。
まとめ
今回は赤本に取り掛かる時期や、解くべき年数、その使い方などを解説していきました。
赤本による過去問演習は直接的な試験対策となります。
今回の内容を参考に、第一志望校の対策を効率的に進めていってください。